暴君になる方法 第2話 感想
Netflixオリジナルのドキュメンタリー『暴君なる方法』の第2話を見た。
今回はイラクの独裁者、サダム・フセインがいかにして独裁体制を守ってきたか、ということに焦点が置かれていた。
実権を握ったその日から、これまで敵、そしてこれまで味方だった人も、周りの政治家全てが敵になり得る。
その中で独裁者が信頼を置くのは冷酷な秘密警察である。
サダム・フセインは秘密警察を掌握したことで、自身に反対する勢力を徹底的に炙り出し、拷問、処刑による恐怖政治を敷いた。
私が特に目を引いたのがサダム・フセインの恐怖の使い方である。
イラン・イラク戦争の長期化に伴って、国の中枢の政治家達に厭戦ムードが漂った。
そんな中、サダム・フセインはその政治家達に特別な視察と称して行き先も告げず、外が見えないように改造されたバスでとある邸宅に連れて行かれた。
視察と聞かされていたのに、実際は訪れた邸宅の部屋に閉じ込められ、ただただ時間が過ぎるだけ。
目的不明のまま時間が経つだけというとてつもない不気味さと恐怖を感じる中、そこにサダム・フセインが現れた。
親戚だろうと容赦なく手にかけるサダム・フセインの恐怖政治を間近で見てきた政治家達は戦々恐々としていた。
「これから私は自分は殺されるのではないか」と。
しかしながら、、、
サダム・フセインは笑みを浮かべ、部屋の奥に用意していた豪華の食事を彼らにもてなし、さらに1000ドルを贈った。
そして連れてこられた政治家達は悟った。
これは「次は容赦しない」というサダム・フセインからの警告だ、と。
このように、サダム・フセインは徹底した「飴と鞭」で反対勢力の心を恐怖で呪縛し、絶対的な支配体制を築いた。
暴力装置と権力を意のままに操り、そして恐怖を巧みに使いこなす。これが独裁者として長く続かせるコツだという(笑)
次回はウガンダの独裁者アミンの軍人あがり故の残虐さ(?)を存分に発揮した統治の話だそうだから楽しみだ🥶